12.23.18:19
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06.19.11:53
「政治少年死す」
「政治少年死す」は大江健三郎氏の短編小説です。しかし、某団体の脅迫を受けて発行禁止となってしまいずっと読むことができないままでした。 自分が生まれる以前の61年の作品だったんですがね。
時々ヤフオクなどで古本として出回っていないかと文学界を探したりしていました。 たまたまググって見たところ発行禁止の小説群をネット書籍に変換された 「紙 魚 の 筺」なるサイトに行き着いた。誰が何のために開いたサイトか分かりませんけど、おそらく私のような人たちのためにと思います。^^
そこには「政治少年死す」が原文のまま?読むことができるようになっていました。
自分は高揚し一気に読んでしまいました。
正直なところ大江氏の文体の描写はとても好きなので殆どは読破しております。 もともとは開高健さんの作品から入っていったんですがね。したがって開口先生の文体も大好きだったんですが、亡くなってしまってからは好きな作家が現れずに小説からは離れてしまっていたんですよね。
だけれども発行禁止と言われるとどうしても読みたくなるのが人間の性です。^^
読んでみたところ実際にあった社会党党首の刺殺事件がモデルとなっていまして犯人は当時17歳の右翼活動家だったようです。 おそらく天皇陛下表現とオルガスムに対する描写が気に入らなかったのと少年に対する名誉のための妨害だったのでは?と自分は思っています。
もともと大江氏は天皇制や自衛隊に否定的などどちらかというと左派的思想の持ち主なんですけど、小説家としての大江氏は個人的には好きですね。 開口先生もどちらかというと左派ではあったけれども「自分は右だとか左だとか言うと小説が売れなくなる」と言っていたぐらいですんで対外的にはそう言った思想は発表してなかったですが・・・。
久しぶりに読んだ大江文学の描写はなんだか新鮮な感じで読むことができたし、文体から情景がムクムクと湧いてくるのを感じ取れました。
読む価値アリだと思います。^^
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